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「施主支給」のメリットと注意点とは?

「ご家族の思い出を感じられる家具や大切な楽器など、新しい家に持っていきたいものがあればぜひご相談を」

こんにちは! FLEXの広報担当です。

以前の「すてきな“吹き抜け”で、日本の夏を快適に過ごしてみませんか?」の記事でちらりと出てきた「施主支給(せしゅしきゅう)」。
上の記事では「安全性を考慮して」という理由で施主支給での施工は難しかったのですが、もちろん施主支給が可能な場合もあります!

今回は、最近ますます間取りマイスターの貫禄が増してきた兒玉(こだま)に、「施主支給を行いたい」と考えたときの注意点や、「こんな場合は施主支給がおすすめです!」という事例などについて話を伺いました。


◆「施主支給」とは?

―まず「施主支給」とはなにか、あらためて教えてください。

すてきな“吹き抜け”で、日本の夏を快適に過ごしてみませんか?」の記事でも軽く説明したように、施主支給とは「注文住宅を建てる際、お客さまがみずから購入したパーツや建材を、施工会社に取り付けてもらうこと」です。

実際にそのお客さまの事例を紹介しているのが、こちらの記事です。

スタッフさんのおかげで楽しく、理想とする家づくりをすることができました。 

施主支給の記事では「利用時の怪我や故障の原因が商品自体にある可能性もあるので、施主支給の階段を使うのは避けた」と説明されていましたね。

階段のように大きなものは、安全性や間取りの観点から、慎重にならざるを得ません。
インスタやPinterestで見つけたすてきな建具を参考に「扉をガラス張りにしたい」などの意見もいただきます。
お客さまからの意見はとっても嬉しいんですが、安全性や費用を考えると、難しいとお伝えすることも多いです。

施主支給では、安全性をかなり重視されると。

FLEXではお客さまの理想を叶えるためのお手伝いをする方針ですが、安全性に疑問がある、間取りに大きく影響する、予算オーバーになってしまう場合などは、正直に「難しいです」「避けた方が良いです」とお伝えします。

ただ、そこで話を終わらせるわけではありません。「これだとできないけれど、こうすれば近しいものが実現できるのではないでしょうか」などと、必ず代案を提案します。

施主支給をしたい場合、お客さまにも目的や理由があるはずなんです。ときには先回りして「先日こうおっしゃっていたので、施主支給ではなくこちらはどうですか?」と解決策を提示するように努めています。

ただ「施主支給はできません」で終わるわけじゃないんですね。ホッとしました。

インスタやPinterestの画像では、重量を補強するための下地をかなり使っていることまで丁寧に説明しているケースは、ほとんどありません。
見た目や費用だけで考えるのではなく、見た目を支える「見えない部分」まで考えるから、「これはリスクがあります」とお伝えできるんです。

とくに家全体から見た安全性・危険性のリスクなどは、お客さまではわからない部分があります。お客さまのデメリットになることを放置せず、適切にフォロー・アドバイスするのが、住宅のプロの仕事です。

◆楽器などの大きなものは、床板の補強が必要になることもあるので要注意!

実際に施主支給ができなかった事例もあるんですか?

あります。家具屋さんで購入された家具を持ち込まれた方がいたんですが、届いた段階で壊れていて、建て付けができなかったんです。しかしFLEXはまったく関与していない製品なので、故障などの対応はできず……。

他社さんの製品だから、対応しようにもできないのですね。

他にも、重量があるものでよくあるケースが、ピアノです。アップライトピアノもそうですが、グランドピアノはもっと重いです。
サイズによっても違うそうですが、ご自宅用だとだいたい320kgほど、つまり成人男子4人ぶんの重さになるそうです。それをさらに2階に置きたいとなると、それに耐えうる床の補強も考えなければなりません。

床の補強となると、間取りにも関わってくるのでは……?!

そのとおりです。なので、間取りの打ち合わせの早い段階で、ご家族の習い事やご趣味などもしっかりお伺いします。

お客さまは「なんで趣味を聞くんだろう?」と思われるかもしれないですが、サイズが大きなもの、重量のあるものを持ち込みたい場合こそ、早めに間取りに反映させなければならないからなんです。

じゃないと、後になって間取りの変更をしなくちゃいけなくなったり、床板の費用が追加されることになるかもしれないんですね……

グランドピアノなどは搬入のことも考えなければいけないですしね。運び込むための十分な大きさの窓はあるか、2階にはどうやって持っていくのかとか……。外からクレーンで吊り下げる場合もあるらしいので、その場合の周辺環境や隣家との兼ね合いも考えないといけませんね。

グランドピアノほど大きくないものでは、どんな事例がありますか?

ウォーターサーバーや、大型のキャンプ用品などです。初期段階だけではなく随時気づいたときに「これはどうされますか?」とお尋ねしますし、建設中の現地で細かい位置を決めることもありますよ。

◆大事な家具、思い出の品などを新しい家に持っていけるのは、施主支給の大きなメリット

具体的に、どんなものだと施主支給が可能になりますか?

比較的小さなサイズのものだと、施主支給が可能になると考えていいと思います。
お気に入りの照明器具や、嫁入り道具として大事にしているタンス、購入して間もないダイニングテーブルなどを前の家から持ち込む方も多いですよ。

気に入っているものやまだ使えるものをわざわざ買い替えても、思い出して寂しくなったり、余計に費用がかかったりもしますから、そこはお客さまのお気持ちに寄り添えるように力を尽くしています。

安全性がある、間取りに大きく影響しないものなら、施主支給もウエルカムなんですね。

ご家族の思い出の品などもありますから、そこは大切にしたいですよね。
印象的だったのは「祖父が描いた絵画を持っていきたい」と相談されたときです。サイズは“壁一面”と言っていいほどの大きさでしたが、早めにご相談いただいたので、窓の位置なども考慮しながら間取りを決めることができました。

間取りに影響しないようにきちんと打ち合わせを重ねていけば、施主支給のメリットはかなり大きいですね。

重さや大きさなどによっては、間取りに影響するという点に気をつける
安全性が高いものを使う
この2点がしっかり守られていれば、施主支給にデメリットはないと言っていいでしょうね。

大事にしたいもの、思い出のものを新しい家にも引き継げるのが、施主支給の大きなメリットですね。

そのためにも気をつけてほしいのが、やはり早めのご相談です。
大事なものを引き継ぐことも「理想の家づくり」の一環だと思います。
もちろんこちらからも随時お声がけもしますので、施主支給についても遠慮なく相談してほしいと思います!


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